□2 ケインズ流修正資本主義の手詰まりで
小泉・安倍政権は新自由主義へ
ところで、アメリカの政策を見る上でもうひとつ重要なのは、
このような弱い者いじめの政策を共和党も民主党も
なぜ「20年以上も」続けているかという点です。
政権政党が代わっても、長期間政策を変える気配すらない、ということは、
もう、これ以外に解決の手段がないということです。多くの国民に対して
平等で、民主的な政策を取ろうとしても、取れない。
なぜそんなことになったのか。
その答えは、共産主義の崩壊と並行して進んでいた
アメリカや日本の戦後資本主義の行き詰まりです。
アメリカや日本は戦後、ケインズの唱えた修正資本主義を実行し、
繁栄を謳歌してきました。
ところが、日本で言えばバブル景気がはじけた以後、多額の赤字国債を発行
してまでくり返し公共投資を実行したにもかかわらず、景気回復に失敗した
のはご存知のとおりです。
それ以前は、ばらまきと言われた土木・建設などの公共投資が有効な
景気回復手段でしたが、この景気回復策はケインズの修正資本主義に
基づく、万能策でした。
この手段がまったく役立たなくなったのは、長年同一策をくり返してくると
業界始め社会の側がその策に慣れきって、政策をあらかじめ読み込んで行動
するなど、景気刺激策としての本来の効果が出なくなったから、などと説明
されています。
そこで、1981年にアメリカのレーガン大統領が執った手段が新自由主義
経済政策です。
ちなみに、1979年にイギリスのサッチャー首相も同じ新自由主義経済
政策を実行しました。
それぞれ、レーガノミックス、サッチャリズムと呼ばれます。
小泉構造改革は、それをそっくり真似した、というワケです。
▽ ところで、レーガン時代と今が大きく異なるのは、インターネットの
普及による政治・経済のグローバル化です。
このグローバル化が新自由主義経済政策による社会の二極化に
拍車をかけたし、今後もますますそうなるのです。
(理由は別項目で詳しくお話しします)
新自由主義の行き着くところはグローバリズムです。
つまり従来の国内重視の経済が、生産も消費も世界相手、
「外国重視」の経済に変わったのです。
だから、大企業は自国民を相手にしなくなる。
国も、経済的利益に限れば大企業を保護することが国益にかなうのですから、
国民よりも大企業とその経営者の言うなりになってくる、というワケです。