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          「リアル投資学!」06.06.14

       『 可能性とメリットいっぱい!?
       
”合同会社 ”のチェックが必須です!』

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 ★★★

 これからお話しする、新会社法を利用した起業、創業、個人事業の

 ポイントですが、


(1)新会社法による会社形態選択や内容設定の自由度の高さは、実質個人

 会社における法人組織利用という目的にとってかなり価値ある制度です。


(2)新会社法は、最新の節税アイディアの宝庫です。


(3)安全な会社設立を、試してみることができる。

 まず、簡単に設立できて、しかも有限責任で安全性の高い会社を設立して

 やってみる。その後で会社の実質に最も適した法人形態に修正していく。

 新会社法は、そういう点でも柔軟性がよいのです。


(4)その上、新会社法はある意味で「ザル法」。

 未知の可能性に満ちた、おもしろい法律です。

 その意味でも、少しは付き合ってみる価値があるかも知れません・・・。



 。。。。。。。。。。


○ 今回は、読者から執筆希望急増 の

  『 5月1日 新会社法 施行ですっ・・・・!! 』

  シリーズ・続編です。



 。。。。。。。。。。

 では、

▽ 06/04/30 発行号までで、株式会社設立のメリット・デメリットを

 お話ししました。

  未読の方は、こちらにまとめてあります

         ⇒ http://www.tos1.com

           「リアル投資学!」既刊・エッセンス


 株式会社に限りませんが、法人組織をたとえば税法その他の法律と組み

 合わせて適切に運営すると、会社が実質個人事業であっても、これを効率

 よく成長させることが出来ます。


 そこで、

 新会社法の施行で株式会社がつくりやすくなる、というチャンスを活かし

 て株式会社設立をしよう!!

 という話をさせていただいたわけです。



▽ ところで、株式会社に絞ってお話ししたのには理由があります。


 それは、話を具体的にして、分かりやすくしたかったからです。

 株式会社という法人形態は過去の実績があるし、制度としても安定して

 行われてきましたから、過去の事実にもとづいた確かな話ができたわけ

 ですね。



 それらの話で、株式会社設立のメリットを具体的知識として深めて

 いただけたと思います。



 でも・・・、

 「それっ!! 株式会社設立だ!!」と

 行動するのは、まだ早すぎます。



 株式会社よりも上を行くもっと便利な方法があるかも知れないからです!


 株式会社が個人起業にとって最善の起業形態なのかどうかを慎重に

 チェックしてみる必要がありますね。



▽ ところで、今回の新会社法で、過去に存在しなかった法人形態が登場し

 ました。


 それは、

 「合同会社」

 (本家アメリカではLLC Limited Liability Company)です。



○ 合同会社が、株式会社より個人起業に向いている点やメリットはなにか

 というと、


(1)株式会社よりもさらに設立が簡単で安上がり。

 定款印紙4万円と登記印紙6万円の合計で10万円。

 定款認証も不要です。

 ですから株式会社の約半額で設立できます。


(2)個人会社としての出資と経営に向いている。

 もちろん株式会社同様に、1人だけの社員でも設立できます。


▽ さらに、合同会社の特徴のひとつは、経営と出資が一致していること

 です。

 株式会社は、株式上場企業に代表されるように、株主と経営者とが一致し

 ていないことをむしろ当然としている法人形態です。


 しかし、小さな会社は出資者も社長も同じという場合がほとんどです。

 資本(株式)と経営の分離という株式会社の本質があまり必要ないわけ

 ですね・・・。



 この点、合同会社は原則として会社の持ち主=経営者という考え方の

 法人組織です。

 出資と経営が一致していることが大きな特長なのです。


 出資者が業務を執行する権限を持っていますから、シンプルな組織運営が

 可能になります。



 逆に、任意で、会社に取締役会、監査役を設置することもできます。

 ですから合同会社は本来的に小規模企業に適した形態といえるわけです。



▽ また、社員が有限責任であるということも大きな特長で、株式会社と同

 じく、出資金の範囲でのみ責任を負えばいいということになっています。


 従来、個人的小規模会社に適した法人形態といわれた合資会社・合名会社

 が社員に無限責任を要求していたのにたいして、それが有限責任となった

 メリットは大きいといえるでしょう。


 合同会社は経営者である社員にとって、有限責任で、かつ内部自治が

 原則自由という「いいとこどり」の法人組織なのです。



(3)会社としての運営や機関設計(会社の具体的組織)が

 かなり自由にできる

 合同会社の大きな特長は、内部自治を原則として会社運営できるという

 ことです。


 これまでは、この自治運営の会社は合名会社のような無限責任の会社に

 認められたものでした。


 ところが、合同会社は社員が有限責任であるにもかかわらず、内部自治

 原則が認められているのです。



 つまり、社員全員の一致で、機関設計(会社の具体的組織)や運営を

 自由に決めることができるのです。

 そのため、意思決定や業務遂行が速くなります。


 取締役会、株主総会なども不要ですから、会社の意思決定が早く、小規模

 株式会社なら、形式的にせよ折に触れて必要な取締役会や株主総会の開催

 や議事録作成などの手間が、合同会社なら省略できます。



※○ 合同会社という会社形態におけるこの自由度の高さは、

実質個人会社における法人組織利用という目的からみると、

その、「何気ない」見かけ以上に価値ある制度なのです。


 (本メルマガ愛読者の皆さんはお分かりですね。

  目的の具体的内容とは・・・

  たとえば⇒ 
『リアル投資学!』既刊 ・エッセンス 06/03/31

         『あなたの所得税を33%減らす方法!
         おまけに、住民税や、健康保険料もガンガン減ります!』 )






 ★★★

 その、ひとつの理由は、新会社法自体が、今回の新会社法制定にともなっ

 て改正された税法や会計法による「節税封じ」対策になるからです。


 そのために残された、最後にして最新の節税アイディアの宝庫になるはず

 です。



 10年くらい前から、政府の改正税法などを見ると、なりふり構わぬ

 大増税策がミエミエのてんこ盛りです。



 この、息の詰まりそうな大増税政策の、がんじがらめの節税封じ法令の

 波状攻撃、じゅうたん爆撃に、庶民がやっと抵抗できるよう、天の一角に

 ぽっこり空いた雲間から、ひと筋の光明がこぼれ落ちる・・・。


 それが、今回の新会社法。

 株式会社、合同会社などの具体的内容を見れば分かる、その自由度の

 大きさが救いです。


 別の言い方をすると、その ”ズボラぶり!” がよいのです。



。。。。。。。。。。


 本来、法律は大ざっぱで、ズボラなものがよいのです。

 ズボラで、細かい規定がないのがよい法律。

 そのすき間を、倫理という潤滑油がなめらかに埋める、

 というスタイルですね・・・。

 

・・・・・・、これがベスト。



 でも、

 近代社会は、法律が多くなりすぎました。

 法律に依存しすぎてがんじがらめ。

 その矛盾と欠点を補うために、さらに法律を作る。この悪循環・・・。


 そこへ、丁度、折良く規制緩和の大波がやってきたというわけで、

 今回の会社法も大規制緩和です。



▽ 規制緩和政策が日本のあらゆる分野で行われると、

 そのためにつくる法律は、ザル法になるのです!!

 (この理由は長くなるので次回号で、説明します・・・)


 と言うわけで、 

 新会社法も、相当程度、ザル法です。


 (わけの説明を省略して、すみませんが・・・)

 そのことは、節税のための会社経営を、あなたの場合に即して現実的に

 考えると、どんどん理解されてくるでしょう。



▽ ところで、新会社法の改正内容は、本メルマガで前から言っているとお

 りの「大変更」です。


 同法や、税法、会計法を始めとする関係法令の大改正の内容をよく見ると

 大増税政策も見え見えながら、「とてつもない」規制緩和法令なのです。



 ここで、「とてつもない」と言う意味は、立法府も行政も今回の法令改正

 の結果を相当程度予測できてないまま、規制緩和してしまった法令なので

 はないか?

 という意味です。

 (なにしろ、合同会社という概念などは、具体的イメージがはっきりしな

 いのにつくっちゃった面が多々あるらしいですから・・・ね。)



▽ その、とてつもない規制緩和のために出来たザル法だからこそ、自由度

 が高い、ということにもなるわけで、そこが、無限の可能性をはらんでい

 るという感じなのです。



(4)役員変更登記の手間と費用がかからない。

 株式会社なら取締役の最長任期は2年ですが、合同会社の場合は社員、

 業務執行社員、代表社員の任期制限はありません。


 そのため、株式会社の場合には必要な、取締役の任期満了による2年ごと

 (株式譲渡制限会社は最長10年ごと)の役員変更登記費用と手間が不要

 になります。


 この2年ごとの役員変更登記は、新会社法成立以前から、実質個人会社で

 ありながら株式会社を経営してきた人にとって、結構、独特の「負担感」

 が強いものでした。



 新会社法の施行後は、株式譲渡制限会社にすれば、取締役の任期を最長

 10年に延長し、変更登記もそれに合わせることができます。

 詳しくは こちらをクリック

     ⇒ 
  『リアル投資学!』既刊・エッセンス 06/03/15 

    『 お金を掛けず個人事業会社をつくるってホントに大丈夫?』




▽ この役員変更登記というものは、実際に前期の役員が全員重任(新役員

 に交替せず継続して就任すること)してまったく役員に変更がない場合で

 も、2年ごとに登記をしなければならないのです。


(長年忘れていると、登記所が職権で調べるようで、裁判所から罰金支払い

 命令がやってきます。ご注意下さいね。(笑))



 この登記は自分でやっても登記印紙代だけで1万円、専門家に頼めば印紙

 代の他に手数料として、2万円から5万円くらいとられるものです。


 (書類は出来合のものもあって、それを見ながらワープロで誰でも

 カンタンに作成できます。

 前回の申請書や取締役会議事録、株主総会議事録と日付しか違わない

 コピー同然の書類を数枚提出するだけですから、明らかに手数料5万円は

 高すぎ?!)


 これが2年ごとにやって来ると、ちょっと・・・、否、かなり馬鹿馬鹿し

 いような気になって、「無用の支出」的感覚の強いものです。



 ですから、新会社法施行後に株式会社を継続する場合でも、株式譲渡制限

 会社への変更と役員任期の延長だけでもやるとよいでしょう。



 なお、

(5)合同会社でまずスタートし、後で株式会社に組織変更することも

 簡単にできます。


 始めは、お金も手間も掛けずに合同会社でスタートし、会社を大きくして

 外部から資金調達する必要が出てきてから株式会社に変更するという

 やりかたは、組織の実態やコストなどの効率という点から見ても堅実な

 方法です。



 なお、逆に株式会社を合同会社に組織変更することもできますから、

 新会社法施行以前の「株式会社をやめて組織変更したくなったら、一旦は

 解散手続きしかない」という、まるで破産でもしたかのようなイヤな

 イメージにくらべると、ずっと気分的に健康で、気楽です。



※○ 会社設立というと、初めての方はちょっと緊張しますよね?!

 でも、

 「まず、簡単に設立できて、しかも有限責任で安全性の高い会社を設立し

 てやってみる。

 その後で会社の実質に最も適した法人形態に修正していく」

 という堅実な会社形態の選択や、機関設計(会社内部組織の選択)が

 出来るということが、新会社法のいちばんの取り柄でしょう。



 これを活かせば、法人制度は、個人事業者の強い味方になるはずですね。



(6)剰余金分配の制限(300万円)がない。

 新会社法では、たとえ資本金が300万円未満の株式会社であっても、

 純資産額が300万円に到達しない間は、剰余金分配ができません。


 一方合同会社にはこのような義務がありません。ですから会社の財産を

 逐次出資者に還元することができます。

 もっとも、実質個人会社として節税を図る目的で設立する会社ですから、

 当面、剰余金を発生させることはないでしょうね。


 その理由は、こちらをクリック

    ⇒ 『リアル投資学!』既刊・エッセンス 06/04/07 

      『 会社はあなたの ”別腹 ”です!

           会社の税金は年間7万円だけ 』


(7)決算公告しなくてよい。

 株式会社では決算公告が義務づけられています。

 決算公告とは、株式会社が前年度の決算内容について

 官報または日刊新聞紙に掲載するか、又は自社のホームページを登記して

 インターネット上に掲載することです。



 ところが現実には、日経新聞などを見れば分かるとおり、決算書類の公告

 を毎年きちんと行っている株式会社は上場企業などほんの一部であり、

 ほとんどの会社は決算公告を行っていません。


 けれども、今年5月の新会社法施行後は従来の1000万円という最低

 資本金制度が撤廃されましたから、単に株式会社というだけでは会社の

 信用度が計りにくくなります。


 そこで、決算内容の公開が現実的に義務化される方向へ向かう可能性が

 ある、といわれています。


 そうなると会社の資産状況を公開せざるを得なくなるのですが、これまで

 非公開で営業に何ら支障のなかった中小企業や同族会社にとっては、迷惑

 な面も多いでしょう。



 その点、合同会社では、社員や債権者に対する開示義務はありますが、

 決算公告が義務づけられていませんから、第三者に向けて財産状況を公開

 しなくてよいのです。




○ 合同会社のデメリットとは?

(1)本家アメリカ版の合同会社(LLC)は、構成員に課税するが

 合同会社には非課税というパススルー方式です。

 つまり、法人税が発生しない制度なのです。


 これに対して、我が国の新会社法では、合同会社も法人なのだから法人税

 を課税するという制度になりました。


 アメリカ版と同じならこんなよいことはありません。

 しかし、法人としてのさまざまのメリットを活かして、法人税を極限まで

 節税すれば多くの利点があることは株式会社の場合と同じです。

 現在の大増税政策の下にあっては、やむを得ない制度でしょう。



(2)社員が多くなると、全社員の意見をまとめるのが難しくなり、

 会社としての意志決定がやりにくくなる。

        

 この問題は、個人事業を法人形態で有利に展開しようという、本メルマガ

 の目的からすれば、ほとんど関係のないようなことですね・・・。


 会社を大きくして社員を増やす必要が起きたら、小規模株式会社に

 組織替えする手もありますから、この際、一応問題外ですね。




 。。。。。。。。。。


 というわけで、合同会社は、個人事業の法人化という目的のためには、

 欠点らしい欠点がほとんど無い、もってこいの制度ではないでしょうか。


 ▼▼▼

 ○ それで、結局のところ、

 「小規模株式会社がよいのか、合同会社がよいのか、

        はっきりさせてくれ〜っ・・・!! 」

 と叱られそうです。



 その点は、事業の内容や、あなたの考え、合同会社と株式会社の細部の

 違い、など、具体的なことを実際に考えていけば決まってくるでしょう。


 また、そうして、かなりのバリエーションが創れるのが新会社法の最大の

 取り柄です。


 初めは安く簡単につくって、試してみるくらいの気持ちも大切ですから、

 この意味では合同会社の可能性は大きいですね。



 節税ノウハウを発見するという目的のためにも、自由度いっぱいの合同

 会社は宝の山かもしれません。


 具体的な制約がやたらと少ない法人形態であり、こっちが勝手に組織を

 つくってよい。というのですから、すごいです。


 そうなると、どういう会社が出来るかは、実際に機関(社内組織)設計

 などをやらないことには分からないということになります。


 ですから、一般論として合同会社がよいのか、株式会社がよいのかという

 ことは、決められないというわけです。



 。。。。。。。。。。


 決められない、ということは、本件に関してはむしろよいことだと

 思われます。


▽ その理由や、規制緩和が進むと法律がズボラになるという話、

 ライブドア事件や村上ファンド事件のような違法行為が増加するワケなど

 を、次回お話しいたします。



                     アサノあきら


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